MENU

辛さを減らすと節約になる【辛さを紛らわすためにお金が減る】

今回は節約したいときにどういう意識でいるといいのか、という話をします。

節約したいけど、お金は結構出ていくものだよ

それはそうなのですが、そこにちょっとしたコツがあるという話をします。

次の三つの場面の共通点を考えてみましょう。

  • 小学校のとき、勉強のご褒美としてテレビゲームをよくやっていた
  • 大人になって、プロジェクトが終わったあとにチームで打ち上げに行った
  • 個人的に面倒な仕事を片付けた後にお酒を買ったり、ちょっといいものを食べたりした

これらに共通するのは「辛いことをした後にそれを何かで紛らわせている」ということです。

割と当たり前な気がするけど?

紛らわせている行動の時のお金の流れを確認してみましょう。

ゲーム、打ち上げ、お酒、外食。

すべてお金が出ていきます

仕事も勉強もしなければいけないことなので、削るのは難しいです。ただ、世の中は辛いことをさせて、それでお金を稼がせて、そのお金で辛さを紛らわせるという循環でできています。

ここをちゃんと理解しておかないと、出費は減りません。

以前の記事で「そこに存在していたものが見えるようになるから忙しくなる」という話をしました。

あわせて読みたい
忙しいのはそこにあるものが見えるようになっただけ 今回は急に忙しくなった時にうろたえなくていいという話をします。 急に忙しくなるときってあるよね それに対して私は最近こう考えることにしています。 忙しいのはそれ...

例えば、今この瞬間も私に必要な物資、必要な知識というのは無数に存在しています。それを日常生活の使える時間内で自分に取り入れて、その時の辛さを何かに投資して紛らわせることで人生が回っています。

とすると、自分の持っているお金で打ち消せる辛さの量が決まるので、お金の無い人は健全に耐えられる辛さの量が少ないということになります。

逆に考えれば、お金のある人は耐えられる辛さの量が多いと考えられます。

目次

頑張るほどにお金は出ていく

これが一種の罠になっています。

つまり頑張ってお金を稼ぐとします。するとお金をたくさん使わないと辛さを打ち消せません。すると稼いでも稼いでも何かにお金を使って打ち消し続けないといけなくなります。さらに上で述べたように、自分に必要なものは無数に存在します。頑張っても頑張っても次に必要なものが見えてきて、短距離走を続けているといつまでたっても安らげる時間はやってきません。

ペースが大事ってこと?

そういうこと。常に今できる限界ばかり狙っていると、すぐできる「やった気分になれる」行動は「無理をしてギリギリまでやる」というものになりがちです。これは「パーキンソンの法則」でも説明できます。

第一法則:「仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する」
第二法則:「支出の額は、収入の額に達するまで膨張する」

特に第一法則に注目しましょう。私たちは時間があれば自分へ投資するという選択をしがちなのです。そうすればもっと有利になって、もっとお金を稼げる。

しかしそこで第二法則がやってきます。収入があればその分それを紛らわすために何かに投資するでしょう。

つまりいつまでたってもお金を貯めることができません。節約しようにも、仕組み的にできないようになっているのです。

支出を減らす方法は「ペース配分」と「無理なら断る」という技術

上の3つの例のうち2つ目は仕事を自分で選べないので対処は難しいのですが、1つ目と3つ目はやりようがあります。

まず勉強について。勉強するなと声を大きくして言うことはできませんが、勉強するとお金が出ていくということは覚えておきましょう。勉強は基本的に辛い思いをして、辛さを何かで紛らわせる行為です。辛い思いをすればするほど有利になりますが、その分支出が増えます。塾へ行ったから安心というわけでもないのです。塾で辛い思いをして何かを暗記すれば、その辛さを忘れるためにゲームやマンガへの出費が増えていくでしょう。

じゃあゲームしないようにすればいいだけじゃない?

ゲームは子供の間のコミュニケーションツールである可能性もあります。話についていけないというのはリスクでもあります。そこはある意味「親が子供をどう育てたいか」によります。ただ、次のようになっている場合危険です。

辛さを我慢するほど褒められるかもしれません。辛いことを我慢できる素晴らしい子供だ、と周りは言うでしょう。ただ、それはどこかで何かを減らしています。例えば自分の能力以上の要求をされたとき断れなくなります。そういうことを学ぶ機会を取りこぼしているのです。

断らずに我慢することだけ覚えていると、高校生あたりから対処できなくなっていきます。進学校に行ったりすると顕著にそれが現れます。自分のすべての時間を使って、受験の暗記作業をすれば褒められる。しなければ怒られる。そこで無理して大学に行けても、「教養のない受験勉強しかできない人枠」になります。

残念ながら人生に必要な勉強は受験勉強だけではありません。上に行けば行くほど、受験勉強が高水準でできることは当たり前で、そこに自頭とか教養とか、趣味とかを問題なくこなせる能力が求められます。受験勉強だけできればその末席にいられると考えるかもしれませんが、そうすると仕事でも「ターゲット」になる可能性は残ります。「断れないんだから無限に仕事を回される枠」まっしぐらでしょうね。そして絞れなくなったら廃棄される枠です。

結局「意図的に勉強しない」ということが必要なの?

自分で自分のペースを決める必要があります。無理と無茶をするだけでは先はあまり明るくないです。やりたいことが節約なら、まず辛いことは何かリストアップしてみましょう。それを紛らわすために何かに投資して、何かを消費しているはずです。

勉強も、「勉強の総量」を自分でコントロールしたほうがいいでしょう。その方が仕事をするときに「限界まで頑張っていれば安心」という単純なロジックで「ターゲット枠」にはまるのを防ぐ訓練になります。その方が人生は明るいです。少なくとも「単純ロジックしかできない枠」から「多少は頭が回る枠」には行けます。

個人的に面倒な仕事というのも、取り組む量をコントロールしましょう。おそらく達成感と同時に何かを消費しているはずです。

辛さが減れば支出も減る

辛さが減れば紛らわせるための消費も減ります

つまり「持ちすぎなければ支出も増えない」という手法です。特に限界まで持とうとすると大変なので、常に限界まで持とうとする気配があったら改めましょう。限界まで持とうとすると、限界の先にある次の持ち物が顔を出して、それを無理して持とうとして「負債」を抱え込みます。

無理なら断る」という手法を学びましょう。「不平等条約」ばかり締結していると破滅します。小学校のときの勉強への向き合い方は高校や大学、社会人までつながっていきます。人生の貴重な機会をすべて受験勉強の暗記に差し出して、先生から怒られない立場を買う、みたいなことばかりやっていると先は暗いです。

またこういうことは日常の、お金を節約して収入の範囲で暮らすということまでつながっていきます。

この機会に節約したいなら、自分が抱えている「辛さ」の量に目を向けてみてはいかかでしょうか?

節約したいなら、支出の根本原因を考えてみよう

目次